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河川行政の徹底見直しを実現するための提言(水源連)

2009 年10 月26 日

国土交通大臣 前原誠司 様

水源開発問題全国連絡会
 共同代表 嶋津暉之
 共同代表 遠藤保男

河川行政の徹底見直しを実現するための提言

 ダム事業を所与とする河川行政を徹底的に見直し、合理的かつ民主的な河川行政に転換しようとする前原国土交通大臣の取組みに、深く敬意を表します。
 流域住民の暮らしを第一とし、流域の生態系の保全や漁業への影響を重視する河川行政は私たちの願いです。この願いに向けてスタートが切られたことに大きな期待を寄せています。
 水源開発問題全国連絡会は、不合理なダム事業の徹底見直しを求め活動する、全国の市民団体の集まりです。1993 年の発足以来、「公共事業チェック議員の会」等の超党派国会議員とも協力し、河川行政の問題点を明らかにしてきました。
 その結果、得られた知見に基づき、河川行政を見直すに当たり必要と思われる事項について、以下のとおり提言を取りまとめました。
 つきましては、国務のご参考としていただくよう要望いたします。

① 転流工事もしくは本体工事に着工している事業は、見直しが終わるまで工事を直ちに凍結すること。

② 国土交通大臣の下に専門家からなる「河川行政見直しタスクフォース」を設け、事業の是非や検討のルール等、河川行政見直しの全般について調査審議させ、大臣に勧告させること。

③ 「タスクフォース」では、客観的基準に基づく「中止勧告基準」を策定し、それに該当する事業・補助事業については、一律の中止を大臣に勧告すること。

④ 「中止勧告基準」に該当しない直轄事業については、「タスクフォース」の下に事業ごとの「部会」を事業地域に設け、情報公開・住民参加により、あらゆる角度から事業を徹底的に精査した上で、中止・縮小・続行の勧告をすること。

⑤ 「中止勧告基準」に該当しない補助事業については、「タスクフォース」で見直しルールを策定し、それに基づく事業精査を事業者に課すこと。この事業精査を受け入れない補助事業については、国の予算において計上及び執行をしないこと。

⑥ 「中止勧告基準」の策定、「部会」及び補助事業の見直しに際しては、「聖域なき情報公開」「住民参加の徹底」「見直し中の工事凍結」の三原則を基本とし、住民や事業見直しを求める専門家、市民団体等が、事業者の主張をタスクフォース外部からも徹底的に検証できるようにすること。

⑦ 「タスクフォース」及び「部会」には、社会資本整備審議会や事業評価監視委員会等の委員として従来の河川行政に協力してきた専門家を入れないこと。

⑧ 河川整備基本方針について、基本的に将来の課題とするものの、球磨川水系河川整備基本方針のように、事実上、ダム事業以外の代替手段を阻む方針については早急に見直すこと。

⑨ 各事業のあり方について、「タスクフォース」の勧告に基づき国土交通大臣が決定次第、速やかに河川整備計画及び水資源開発基本計画(フルプラン)等、関係する行政計画に反映させること。

⑩ 水需給計画について、「タスクフォース」の監視の下で、水需要予測や保有水源評価の方法、渇水年の保有水源減少率の適正算出法等、水需給計画策定のガイドラインを策定すること。

⑪ 都道府県に対し、上記ガイドラインに基づく水需給計画の見直しを求めるとともに、国土交通省はその状況について「タスクフォース」に報告すること。

⑫ 水利権のあり方について、国土交通大臣のリーダーシップで関係する府省の副大臣・大臣政務官らを含めた会議を設け、「タスクフォース」等の専門家の助言に基づき、見直しに着手すること。

⑬ 事業の費用便益計算について、「タスクフォース」の監視の下で、実際に起こりうる氾濫を再現できるよう治水経済調査マニュアルを抜本的に改正し、環境への負荷をマイナスの便益として計算するなど、計算方法を適正かつ合理的なものに改め、各事業の再計算を行うこと。

⑭ ダムに拠らない治水対策を確立するため、「タスクフォース」等の専門家の助言に基づき、正しい流下能力の計算方法や耐越水堤防の技術、その他の治水対策技術の検討を進めること。

以上

水源連資料 「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」

水源連資料 「中止を求めるダム等事業一覧表」
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by suigenren | 2009-10-26 00:00 | 提言・要望

補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言(水源連)

2009 年10 月26 日

国土交通大臣 前原誠司 様

水源開発問題全国連絡会
 共同代表 嶋津暉之
 共同代表 遠藤保男

補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言

 必要性が失われた新規ダム事業の全面見直しの明言に厚く感謝いたします。
 別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」のうち、補助ダムについては、一部の事業県が、駆け込みでダム建設に向けた既成事実作りに躍起となっています。是非とも、緊急な対応をお願いいたします。

補助ダムに関する最新情報

① 石木ダム(長崎県)
 長崎県はダム予定地に住む13世帯の所有地を強制収用すべく、土地収用法に基づく事業認定申請に先立つ事前説明会を10月23日に行いました。県は近々、九州地方整備局に対して事業認定申請を行うとしています。

② 内海ダム再開発(香川県)
 10月21日、新内海ダムの本体建設工事の入札で、飛島・田村・安井特定建設工事共同企業体(JV)が落札し、本体工事の直前まで進みました。地権者は土地収用の事業認定取り消し訴訟を提起していますが、現行法では係争中であっても工事を止めることができません。

③ 辰巳ダム(石川県)
 辰巳ダム予定地の未買収地(地権者約650人)について、土地収用法が適用され、事業認定取り消し訴訟が提起され、係争中です。更に、係争中にもかかわらず、石川県収用委員会は県の強制収用を認める裁決を出し、10月21日までに関係者に送付しました。来年4月までに県はすべての用地取得が完了することになっており、それに対して地権者は裁決の取り消しを求める行政訴訟を提起する予定です。

④ 路木ダム(熊本県)
 熊本県は来年1月に路木ダムの本体工事の入札を行うこととしています。10月上旬に行われた入札で、落札者の確定前に参加業者名と入札金額がインターネット上に公開されるミスがあり、やり直しとなった日程ですが、県が今年度中に本体工事まで進めようとしている状況です。地元住民が蒲島郁夫県知事に対して路木ダムへの支出差し止めを求める住民訴訟を提起し、10月21日に初公判が行われています。

緊急対応の提言

1 土地収用法による強制収用のための事業認定申請がされる石木ダムについては事業認定の審査をストップすると同時に平成21年度以降の補助金を凍結してください。別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④の審査を進め、同ダムの不要性が明らかになった段階で認定申請を却下してください。

2 土地収用法による強制収用に向けた手続が進み、事業認定取り消し訴訟で係争中の内海ダム再開発、辰巳ダムについては平成21年度以降の補助金を凍結し、住民による司法への訴えの利益を確保してください。その間、補助金支出官庁として、別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④でこれらのダム事業の見直しを進めてください。

3 住民訴訟中の路木ダムについては、平成21年度以降の補助金支出を凍結し、地方自治法に基づいた住民の司法への訴えの利益を確保してください。その間、補助金支出官庁として、別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④で同ダム事業の見直しを進めてください。

以上

水源連資料 「補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言」
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by suigenren | 2009-10-26 00:00 | 提言・要望

平成21年度におけるダム事業の進め方などに関する前原国土交通大臣のコメント(国土交通省)

平成21 年10 月9 日

平成21年度におけるダム事業の進め方などに関する前原国土交通大臣のコメント

1.国及び水資源機構が実施している56のダム事業のうち、既存施設の機能向上を行っている8事業を除く48事業については、今後、平成21年度内に、①用地買収、②生活再建工事、③転流工工事、④本体工事の各段階に新たに入らないこととし、新たな段階に入ることとなる工事の契約や用地の買収などは行わないこととする。

2.道府県が実施している87のダム事業の平成21年度における事業の進め方(工事の発注を含む)については、各道府県知事のご判断を尊重する。

なお、平成22年度における136(注)の個別のダム事業の進め方に関する基本的な方針については、政府予算案の提出時までに明らかにすることとしている。

(注)平成21 年度の143事業から、平成21 年度完成の6事業と中止の1事業の合計7事業を除いたもの

国土交通省資料 「平成21年度におけるダム事業の進め方について」
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by suigenren | 2009-10-09 00:00 | 国土交通省資料

平成21年度におけるダム事業の進め方について(補足説明)(国土交通省)

平成21年度におけるダム事業の進め方について(補足説明)

治水課

10月9日に発表した大臣コメントについては、直轄事業と水資源機構事業の合計56事業のうち、既存施設の機能増強を目的とする8事業を除く48事業に対する予算執行の「考え方」を述べたものであり、一部で報道されている「48事業の凍結」を意味するものではありません。
そこで述べた「新たな段階に入らない」との考え方に照らせば、48事業は次のように分類できます。

①当初予定していた新たな段階に入ることになる本体工事または本体関連工事の着手を取りやめる事業
・4事業
(沙流川総合開発(平取ダム)、サンルダム、思川開発、木曽川水系連絡導水路)

②当初予定していた新たな段階に入ることになる転流工の工事の着手を取りやめる事業
・1事業(小石原川ダム)

③当初予定していた新たな段階に入ることになる用地買収の着手を取りやめる事業
・1事業(山鳥坂ダム)

④当初から新たな段階に入る予定がなく、当初計画どおり予算を執行する事業
・42事業

お問い合わせ先
国土交通省河川局治水課企画専門官 森川、岩崎
TEL(代表):(03)5253-8111
森川(内線:35515)
岩崎(内線:35652)
(直通):03)5253-8453,5253-8456

国土交通省資料 「平成21年度におけるダム事業の進め方について(補足説明)」
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by suigenren | 2009-10-09 00:00 | 国土交通省資料


国土交通省が進める「ダム見直し」について、市民が監視するためのサイトです。水源開発問題全国連絡会(水源連)が運営しています。


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