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「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」へ提出したパブリックコメント(水源連)

「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」へ提出したパブリックコメント
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by suigenren | 2010-08-15 00:00 | 提言・要望

ダム見直しに関する追加の緊急提言(水源連)

2010年8月3日

国土交通大臣 前原誠司 様
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」座長 中川博次 様

 「ダム見直しに関する政府・議員とNGOの対話の会」
  事務局 水源開発問題全国連絡会
   共同代表 嶋津暉之
   共同代表 遠藤保男

ダム見直しに関する追加の緊急提言

 去る7月5日付けで「ダム見直しに関する緊急提言」を提出いたしましたが、その後、7月13日に「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」第11回会議が開かれ、中間取りまとめの案が発表されました。その内容は緊急提言で取り上げた第10回会議の中間取りまとめ(タタキ台)と基本的に同じですが、明確になった点がありますので、そのことを踏まえて追加の緊急提言を行います。

 合わせて、真摯に受け止めてくださるよう、お願いいたします。


 残事業費を基本とするコストではなく、ダムのマイナス面を最重視して代替案との総合評価を行うべき


 中間取りまとめの案ではダム案と代替案との総合評価において、残事業費を基本とするコストを最も重視すると書かれています。しかし、これでは、ダム事業の建設が進むほどその残事業費が小さくなって、ダム案が有利となり、ダム案が自動的に選択されることになります。

 コスト最重視ではダム事業がもたらす様々なマイナス面、すなわち、地すべり等の災害を誘発する危険性をつくりだすこと、かけがえのない自然を台無しにしてしまうこと、堆砂の進行によって上流部では氾濫常襲地帯が形成され、河口部では海岸線の後退を招くことなどのマイナス面が評価の対象外となります。これらのマイナス面を正しく評価してダム事業の是非を判断すべきです。

 さらに、多くのダムは事業を継続すれば、災害防止対策費、工事の遅れに伴う追加予算などで、事業費が今後も大きく膨らむことが予想されますので、現在の計画の枠内での残事業費は決して客観的な評価の物差しにはなりません。

 残事業費を基本とするコスト最重視ではなく、ダム事業がもたらす様々なマイナス面を最重視して、代替案との総合評価を行うことを提言します。

以上

水源連資料 「ダム見直しに関する追加の緊急提言」
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by suigenren | 2010-08-03 00:00 | 提言・要望

ダム見直しに関する緊急提言(水源連)

2010年7月5日

国土交通大臣 前原誠司 様
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」座長 中川博次 様

 「ダム見直しに関する政府・議員とNGOの対話の会」
  事務局 水源開発問題全国連絡会
   共同代表 嶋津暉之
   共同代表 遠藤保男

ダム見直しに関する緊急提言

 去る5月10日に「公共事業チェック議員の会」と「水源開発問題全国連絡会」は115団体の協賛を得て、「ダム見直しに関する政府・議員とNGOの対話の会」を開催し、ダム見直しに関する提案を提出しました。

 その後、5月28日に第9回、6月16日に第10回の「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が開かれ、第10回では「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ (タタキ台)」が示されました。しかし、それには、私たちの提案がほとんど反映されておらず、ダムの見直しがどこまで客観的に行われるのか、大きな危惧を持たざるを得ません。

 つきましては、あらためてダム見直しに関する提言を行いますので、真摯に受け止めてくださるよう、お願いいたします。


1 ダムの検証作業の進め方

(1) 第10回有識者会議の中間取りまとめ
 中間とりまとめではダムの検証を次のように行うことになっています。

① 検証主体:国土交通大臣

② 検証検討主体:地方整備局等、水資源機構、都道府県、国土交通大臣が、直轄ダムについては地方整備局等に、水機構ダムについては水機構及び地方整備局にそれぞれ検証の検討を指示し、補助ダムについては都道府県に検証の検討を要請する。

③ 関係地方公共団体からなる検討の場
 検証検討主体は、「関係地方公共団体からなる検討の場」を設置し、相互の立場を理解しつつ、検討内容の認識を深め検討を進める。

④ 意見の聴取
 検証検討主体は、学識経験者、関係住民等、利水者等関係機関、関係地方公共団体の長の意見を聴く。

⑤ 情報公開とパブコメ
 「関係地方公共団体からなる検討の場」の公開など情報公開を行うとともに、主要な段階でパブリックコメントを行う。 」


(2) 中間取りまとめによる検証作業で危惧されること

① ダム事業者自らの検証検討で真のダムの見直しができるのか

 検証検討主体は地方整備局等、水資源機構、都道府県であって、いずれもダム事業者であり、今までダム事業を推進してきた立場にあります。そのダム事業者にダム見直しの作業を委ねて、どうしてダムの是非についての客観的・科学的な検証が行えるというのでしょうか。政権交代後、ダム事業の見直しが行われるようになったのは、多くの国民が今までこれらの事業者が進めてきたダム事業に問題があると認識し、ダム事業の見直しを選挙公約に掲げた政党を昨年の総選挙で支持したからです。客観的・科学的な検証を行うためにはその検証作業を第三者機関の手に委ねなければならないのは自明のことであって、ダム事業者自らが検証検討を行えば、ダム推進が妥当という結論が出る可能性がきわめて高くなってしまいます。

②  「関係地方公共団体からなる検討の場」はダム推進大合唱の場

 検証検討主体は「関係地方公共団体からなる検討の場」を設置し、検討内容の認識を深め検討を進めることになっています。しかし、現在の地方公共団体のほとんどはダム推進の立場にありますから、そこにダムの検討を求めれば、ダム推進を求める意見に集約されることは目に見えています。八ッ場ダムを例にとりましょう。関係6都県知事はいずれも八ッ場ダムの推進を強く求めています。関係市町村も八ッ場ダムの推進を唱えています。当然のことながら、八ッ場ダムに関する「関係地方公共団体からなる検討の場」が設置されれば、八ッ場ダムの推進を求める大合唱の場になることが確実に予想されます。そのような場を設置しておいて、どうして八ッ場ダムを中止に導くことができるというのでしょうか。前原大臣は再任後の記者会見で、「中止の方針を表明している八ッ場ダムをはじめ、全国のダム事業について、予断を持たずに検証を行い、『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換を一層進める。」という趣旨の見解を表明していますが、このような検証のあり方は、「予断を持たずに検証」という趣旨から大きく逸脱しており、政策転換の実現はきわめて難しいと考えざるをえません。

③ ダム事業の見直しを求める市民は検証作業から排除される

 ダム事業の見直しを求める市民の関係では、「情報公開を行うとともに、主要な段階でパブリックコメントを行う」ということしか書かれていません。パブリックコメントといってもほとんどは意見を聴きおくだけのことですから、検証作業にその意見が反映されることはほとんど期待できません。また、検証検討主体が意見を聴く「関係住民等」にダム事業の見直しを求める市民が含まれているかどうかも定かではありません。ダム見直しの機運が高まってきた最も大きな要因はダム事業の見直しを求める市民の声が大きく広がってきたことにあるにもかかわらず、その市民を排除した検証作業で真のダム見直しが行えるとは到底思われません。

 八ッ場ダムの関係都県知事らは、これまでたびたび、検証作業に知事らの意見を反映させることを主張し、それが上記の「関係地方公共団体からなる検討の場」となっています。一方、市民団体は、河川行政の民主化を進め、検証作業を公開で行い、様々な立場の人々が参加することを求めてきました。知事らの意見が尊重され、市民団体の意見が無視されるのでは、ダム推進のための形ばかりの検証になることを危惧せざるをえません。


(3) ダムの検証は住民参加を保証した第三者機関で

 ダムの検証作業は、委員を公募した第三者機関によって公開の場で住民参加のもとに客観的に行われなければなりません。真のダム見直しを行うための必須の条件です。淀川水系流域委員会は住民参加を保証した第三者機関であったからこそ、淀川水系ダムの見直しを求めた意見書をまとめることができました。淀川水系流域委員会をモデルとして検証作業を次のように進めていくことが是非とも必要です。

① 検証主体は委員を公募した第三者機関とする。

② 検証作業は公開の場で行う。

③ 検証の会議では住民も意見書の提出と意見の陳述、意見交換ができるように住民参加のもとに行う。

④ 検証の結果を出すに当たって十分な議論を保証する。


2 補助ダムの検証について

(1) 第10回有識者会議の中間取りまとめでは、補助ダムの検証検討については次のように書かれています。

 「(検証主体である)国土交通大臣が、補助ダムについては都道府県に検証の検討を要請する。」

(2) ダム事業者である道府県知事の検証検討で真のダム見直しができるのか

 ダム事業者自らが検証検討を行えば、ダム推進が妥当という結論が出る可能性がきわめて高いことは1(2)で述べたとおりです。とりわけ補助ダムの見直しは、推進の立場である道府県知事が、国土交通大臣から要請されて行う作業ですから、おざなりの検証検討で終らせてしまうことが十分に予想されます。補助ダムについても住民参加を保証した第三者機関による検証作業が是非とも必要です。

(3) 補助ダムの検証検討作業は国土交通大臣の下でも行って結果を公表すべき

 補助ダムは事業主体が道府県ですが、各道府県の判断だけで推進されてきたものではありません。各道府県で実際にダム行政を取り仕切っているのは、国土交通省から道府県の建設関係部に出向している幹部(土木部長や県土整備部長など)であって、旧政権下では国土交通省の主導の下に補助ダムの推進が図られてきました。国土交通大臣は、補助ダムについて国土交通省の官僚たちが行ってきたことを見直す責務があります。

 さらに、地方交付税措置も含めると、補助ダムは事業費の3/4近くを国が負担していますので、国費支出の無駄を防ぐため、検証検討の責任は国にもあります。
したがって、補助ダムについては道府県知事に検証検討を要請するだけではなく、同時に国土交通大臣の責任の下に、補助ダム全体計画の内容も含めて検証検討作業を行い、その結果を公表し、継続の是非を道府県知事と協議するようにしていくことが必要です。


3 治水対策案の評価について

(1) 第10回有識者会議の中間取りまとめでは、ダム案とダム以外の治水対策案の評価を次のように行うことになっています。

 「 手順としては、必要に応じ対象とするダム事業等の点検を行い、これを踏まえて、ダム案とダム以外の複数の治水対策案の立案を行い、立案した治水対策案が多い場合には、概略評価により2~5案程度の治水対策案を抽出し、立案又は抽出した治水対策案を環境への影響などの評価軸ごとに評価し、総合的な評価を行う。

 検証対象ダムを含む案は、河川整備計画が策定されている水系においては、河川整備計画を基本とし、河川整備計画が策定されていない水系においては、河川整備計画に相当する整備内容の案を設定する。複数の治水対策案は、河川整備計画における目標と同程度の安全度を確保することを基本として立案する。

 今回の個別ダムの検証の検討に当たっては、こうした河川を中心とした対策に加えて流域を中心とした対策を含めて幅広い治水対策案を検討することが重要である。

 そこで、治水対策案は、本章で示す(1)~(26)を参考にして、幅広い方策を組み合わせて検討する。(1)ダム、(2)ダムの有効活用、(3)遊水地、(4)放水路、(5)河道の掘削 、(6)引堤 、(7)堤防のかさ上げ、(8)河道内の樹木の伐採、(9)決壊しない堤防 、(10)決壊しづらい堤防 、(11)高規格堤防 、(12)排水機場、(13)雨水貯留施設、(14)雨水浸透施設、(15)遊水機能を有する土地の保全 、・・・・・・・・・・・・・・・・・ 」


(2) 代替案のメニューとの比較だけではダム見直しは困難、ダム優先の治水計画の抜本的見直しが必要

 中間取りまとめでは、河川整備計画の目標と同程度の安全度を確保することを基本とし、ダムの代替案を複数案用意してダム案とともに環境への影響などの評価軸ごとに評価し、総合的な評価を行うことになっていますが、そのような進め方でダム事業の見直しが本当にできるのでしょうか。

 新規のダム計画がある水系では、今まで、ダム事業を推進するための治水計画が策定されてきました。具体的には次のとおりです。

① 治水計画の目標流量を実際に観測された最大洪水流量よりかなり大きく設定して、ダムによる洪水調節の必要性をつくりだす。

② 現況河道の流下能力を過小評価して、ダムが無いと氾濫するかのような計算結果を示す。

③ 河床掘削や堤防整備による河道の流下能力の増強可能量を過小評価して、ダムによる洪水調節の必要性をつくりだす。

④ ダムの治水効果を過大評価してダム依存度の高い治水計画にする。

 このように従来の河川行政ではダム計画が先にありきの、科学性を欠いた治水計画が策定されてきたのですから、そこにメスを入れて、治水計画の抜本的な見直しをしなければなりません。それがなければ、ダムの代替案のメニューとの比較だけでダムが不要であるという結論が導かれるはずがありません。

 そのような従来の治水計画を策定したのは河川管理者でもあるダム事業者(地方整備局等、都道府県)です。だからこそ、1(3)で述べたように、ダム事業者にダムの検証検討を委ねてはならないのであって、住民が参加した第三者機関によって、基礎データから洗い直して、従来の治水計画にメスを入れ、科学的、客観的にダム事業の検証作業を進めなければならないのです。そうしなければ、ダム事業を止めるか否かは、河川管理者(ダム事業者)の胸先三寸できまることになり、多くのダム事業にゴーサインが出てしまうことが予想されます。

 流域住民から提起されている問題について問題提起者とともにきちんと調査・検討をおこない、その結果に基づいて合意形成を図ることが不可欠です。


4 利水の観点からの検討について

(1) 第10回有識者会議の中間取りまとめでは、利水の観点からの検討を次のように行うことになっています。

 「 検証検討主体は、利水参画者に対し、ダム事業参画継続の意思があるか、開発量として何㎥/sが必要か、また、必要に応じ、利水参画者において水需給計画の点検・確認を行うよう要請する。その上で、検証検討主体において、例えば、上水であれば人口動態の推計など必要量の算出が妥当に行われているかを確認する。あわせて、利水参画者に対し、代替案が考えられないか検討するよう要請する。利水参画者において代替案が検討された場合は、検証検討主体として、利水参画者の代替案の妥当性を、可能な範囲で確認する。

 これらの内容を踏まえ、検証検討主体は、ダム事業者や水利使用許可権者として有している情報に基づき可能な範囲で代替案を検討する。

 その後、利水対策案を利水参画者等に提示し、意見聴取の後、利水対策案を評価軸ごとに検討し、利水対策案について総合的に検討する。利水代替案については、以下の(5)~(18)で示すものを参考にして、河川や流域の特性に応じ、幅広い方策を組み合わせて検討する。

 (5)河道外貯留施設(貯水池)、(6)利水単独ダム、(7)ダム再開発(かさ上げ・掘削)、(8)他用途ダム容量の買い上げ、(9)水系間導水、(10)地下水取水、(11)ため池、(12)海水淡水化 、(13)水源林の保全、(14)ダム使用権等の振替、(15)既得水利の合理化・転用、(16)渇水調整の強化、(17)節水対策、(18)雨水・中水利用 」

(2) ダム事業者と利水参画者とのキャッチボールでは利水の代替案が出る可能性は小さい。ダム事業を前提とした利水計画の抜本的見直しが必要

 中間取りまとめでは、検証検討主体(ダム事業者)と利水参画者が利水対策案についてキャッチボールをして、検討することになっていますが、今まで利水参画者はダム事業者と一体となって、ダム事業推進の理由をつくるための利水計画を策定してきました。すなわち、利水に関して利水参画者とダム事業者はたとえば、次のようなことをしてきました。

① 水道用水等の需要は増加が止まり、減少傾向になってきているにもかかわらず、利水参画者の予測では将来の需要は増加していく。

② 地盤沈下はすでに沈静化しているにもかかわらず、利水参画者は地盤沈下対策として水道用地下水を削減するための代替水源をダム計画に求める。

③ 河川の流量に余裕があって、取水に支障をきたしたことがないにもかかわらず、河川管理者〔ダム事業者〕は利水参加者の水利権の一部を暫定水利権として、ダムによる暫定解消が必要であるとする。

 このようにダム事業を前提とした利水計画がつくられ、それがダム事業を推進する大きな要因になってきました。そのような利水計画を策定してきたのが利水参画者とダム事業者ですから、彼らが検証検討を行ってもダムに代わる利水代替案がでてくる可能性はきわめて小さいといわざるをえません。従来の利水計画にメスを入れてそれを根本から改善することが必要なのです。

 そのためには、治水についての検証と同様に、1(3)で述べたように、利水についてもダム事業者に検証検討を委ねてはならないのであって、住民が参加した第三者機関によって、基礎データから洗い直して、従来の利水計画にメスを入れ、科学的、客観的な検証作業を進めることが必要なのです。

 利水面においても、流域住民から提起されている問題について問題提起者とともにきちんと調査・検討をおこない、その結果に基づいて合意形成を図ることが不可欠です。


5 検証対象ダムの拡大を!

 以上のように、「有識者会議」の中間取りまとめの内容では真のダム見直しは困難であるといわざるを得ません。ダム見直しの考え方を基本に立ち返って再構築されることを強く要望いたします。

 さらに、検証対象ダムの拡大についても要望いたします。現在予定されている検証対象ダムは、76ダム(直轄・水資源機構29ダム、補助47ダム)であって、残りの59ダム(それぞれ23ダム、36ダム)は本体工事契約済みであるとか、既存施設の機能増強事業であるとかの理由で、検証対象外になっています。

 しかし、その中には内海ダム再開発、浅川ダム、路木ダム、当別ダム、辰巳ダム、天ヶ瀬ダム再開発、鹿野川ダム改造、湯西川ダムなど、必要性が希薄で基本的な問題を抱えるダム事業も含まれており、それらのダム事業もその是非を検証する必要があります。

 現在、検証対象外となっているダム事業も検証の対象とすることを要望いたします。


6 検証作業終了までは工事を凍結

 検証対象事業については「新たな段階には入らない」としていることから、ほとんどの工事がストップすることなく従来どおり進行しています。ダムが中止となればまったく不要な転流工、工事用取り付け道路等の関連工事、八ッ場ダムの湖面1号橋に見られる水没予定地の生活・景観を大きく破壊する諸工事、これらの工事を凍結しなければ、公費の無駄遣いを防ぐことができず、現地は関連工事による環境と生活の破壊がどんどん進行していくことになります。

 各ダム事業について現在進行中の工事の仕分け作業を至急行って中止後も必要となる工事と安全確保のための工事に限定するべきです。

以上

要請団体一覧 (略)

水源連資料 「ダム見直しに関する緊急提言」
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by suigenren | 2010-07-05 00:00 | 提言・要望

補助ダムに関する提言と要請(水源連)

2010年4月5日

国土交通大臣 前原誠司 様

水源開発問題全国連絡会
 共同代表 嶋津暉之
 共同代表 遠藤保男

補助ダムに関する提言と要請

 国交省は3月26日に平成22年度の予算配分を公表し、その中で、いわゆる「駆け込み本体工事契約の5補助ダム」に対して満額の補助金配分を提示しました。このことに関して、内海ダム再開発(香川県)、路木ダム(熊本県)、浅川ダム(長野県)に反対する11団体が3月29日に「3月26日発表の5補助ダムへの2010年度予算配分に抗議する(抗議書)」を国交大臣に提出しました。今回の補助金満額の予算配分が実施されるのであれば、それらのダム事業は何ら再検証されることなく、完成に向けて本体工事が進められることになり、まことに残念です。それは、現在実施中の全国のダム事業の全面見直しを政策の柱の一つとされている国交大臣におかれても大変不本意なことと存じます。

 しかし、必要性が希薄である可能性が高いダム事業、反対運動が展開されているダム事業、自然破壊や災害誘発の危険性を惹起するダム事業が再検証のプロセスを何ら経ることがなく、推進され、完成してしまうことはあってはならないことです。国交大臣として今からでもできることがありますので、是非、取り組んでいただきたく、下記のとおり、提言と要請を行います。


1 補助ダムは国自らが再検証すべき対象
 まず、補助ダムは道府県だけでなく、国自らが再検証すべき対象であることの理由を申し上げます。

1-1 補助ダムは旧政権下で国交省の主導の下に行われてきた事業ですので、国交大臣としてそれを全面的に見直す責務があります。

 貴大臣は地方分権を重んじて、「各道府県実施のダム事業の進め方については、基本的には各道府県のご判断を尊重する」とされていますが、補助ダムは各道府県の判断だけで実施されてきたものではありません。旧政権下で国交省の主導の下に進められてきたものです。その端的な例が浅川ダムです。長野県は2005年度に浅川ダムなしの浅川河川整備計画を策定しましたが、国交省はそれを認可せず、浅川ダムを整備計画に位置づけることを求めました。その結果、県知事が変わってからの2007年度に策定された河川整備計画では浅川ダムが入り、現在、その整備計画に基づいて浅川ダムの建設が進められようとしているのです。

 補助ダムの進め方は各知事が判断するといっても、実際に各道府県でダム行政を取り仕切っているのは、国交省から道府県の建設関係部に出向している幹部ですから、国交省の官僚たちが知事を隠れ蓑にして、国交大臣の意向に反して補助ダムの事業推進を図っていると言っても過言ではありません。国交大臣はこの官僚たちの行為を是正する責任があります。

1-2 補助ダムは事業費の3/4近くを国が負担するダムですから、国費支出の無駄を防ぐために、国としても補助ダムを再検証する責務があります。

 補助ダムの事業費(治水費)のうち、50%は国交省が補助金を支出しますが、それに伴って地方交付税措置がとられ、22.5%は普通交付税で賄われますので、合わせて72.5%は国が負担することになります。このように、補助ダムは事業費の3/4近くを国が負担するのですから、国費支出の無駄を防ぐために事業の必要性等を国としても再検証する責任があります。道府県に再検証を要請するだけでなく、国として再検証してその結果を公開し、補助金の支出に反映する必要があります。


2 国交大臣として取り組んでいただきたいこと
 次に補助ダムに関して国交大臣として取り組んでいただきたいことを申し上げます。

2-1 「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」による調査を厳格に!

 3月26日発表の国交省の予算配分で、各補助ダムへの補助額が決定したわけはありません。各道府県から補助金交付の申請を受けて、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」第6条により、「補助金等の交付が法令及び予算で定めるところに違反しないかどうか、補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうか、金額の算定に誤がないかどうか等を調査」した上で、交付の決定をすることになっていますので、国交大臣として補助ダム事業の内容を審査する機会があります。

 是非、そのときに、国交大臣の要請にかかわらず、本体工事の契約を駆け込みで強行した内海ダム再開発、路木ダム、浅川ダムなど、補助ダムに対する補助金交付を国交大臣として厳格な審査をして、その結果を公表し、各補助ダムの問題点を明らかにされることを提言します。

2-2 「駆け込み本体工事契約の5補助ダム」等に対する補助金配分の見直しを!

 「駆け込み本体工事契約の5補助ダム」に対して満額の補助金配分を提示したことについて、国交大臣は、「今年度の補助金の交付決定が既になされている中で、今年度を初年度とした本体工事の複数年契約が行われた本体工事については、県が国からの補助金の交付への期待が大きくなっているという客観的な状況にあることを踏まえれば、来年度以降の補助金を交付しないことは裁量権の逸脱になる虞があると考えて判断を下した」と語っておられます。しかし、複数年数契約をした本体工事について今年度、国庫補助金を凍結して、契約の変更により違約金の支払いの必要性が生じたとしても、その責任は国交大臣の要請を無視して本体工事契約を強行した県知事にあります。そして、仮にその違約金の支払いを国が補填するとしても、その国費の支出は、必要性が希薄である可能性が高いダム事業に巨額の国費を投じることと比べれば、はるかに小額になるのですから、国民の多数が国庫補助金凍結の判断を支持するに違いありません。期待権というようなことは考慮せずに、現在実施中の全国のダム事業の全面見直しを行うという国交大臣の方針を貫いてくださるよう、是非お願いいたします。

 補助金配分の見直しは昨年12月末の平成22年度予算案発表の段階で、本体工事着工済みとして再検証の対象から除外された当別ダム(北海道)などの補助ダムについても行うべきです。本体工事着工といっても、完成予定は数年先ですから、ダム事業の見直しはまだまだ可能です。

2-3 補助ダムの事業認定取り消し訴訟が提起されている裁判では、地方整備局長に対して訴訟進行凍結の指示を!

 「駆け込み本体工事契約の5補助ダム」のうち、内海ダム再開発は、土地収用法による強制収用が行われようとしています。それに対して、ダム反対の住民は事業認定取り消し訴訟を提起しています。同様に、補助ダムである辰巳ダム(石川県)でも事業認定取り消し訴訟が提起されています。これらの訴訟の被告は国土交通省です。

 ダム見直し基準がつくられようとしているのですから、旧政権下で出されたダムの事業認定がこのまま有効であってはなりません。「ダム見直し基準に基づく見直しが終わるまで訴訟進行の凍結を求めること」を被告の国土交通省として裁判所に申し出るよう、四国地方整備局長および北陸地方整備局長に指示することを要請いたします。

2-4 土地収用法の事業認定が申請されている石木ダムに関しては、九州地方整備局長に対して事業認定の審査凍結の指示を!

 「駆け込み本体工事契約の5補助ダム」以外の補助ダムですが、石木ダムについては長崎県が水没予定地の居住住民を強制排除するため、九州地方整備局に対して土地収用法の事業認定の申請を行い、現在、同整備局が審査手続を進めています。しかし、ダム見直し基準がつくられれば、事業認定の審査基準も根底から変わるのですから、現段階で事業認定の審査は進めるべきではありません。石木ダムの事業認定の審査をダム見直し基準に基づく見直しが終わるまで凍結するよう、九州地方整備局長に指示することを要請いたします。

以上

水源連資料 「補助ダムに関する提言と要請」
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by suigenren | 2010-04-05 00:00 | 提言・要望

3月26日発表の5補助ダムへの2010年度予算配分に抗議する(抗議書)(補助ダム11団体)

2010年3月29日

国土交通大臣 前原 誠司 様

 内海ダム再開発事業認定取消訴訟原告団
 内海ダム再開発事業対策弁護団
 寒霞渓の自然を守る連合会
 環瀬戸内海会議
 〈長野の開発と環境を考える〉信州ラプソディ
 浅川・千曲川等治水対策会議
 稲田地区浅川問題を考える会連絡会
 浅川ダム建設予定地の再調査を要望する会
 長沼 浅川千曲川の治水を考える会
 路木ダムを考える河浦住民の会
 羊角湾を守る漁民の会
 天草の海を考える会

3月26日発表の5補助ダムへの2010年度予算配分に抗議する(抗議書)

 大臣は3月26日の記者会見で、浅川ダム(長野県)、新内海ダム(香川県)、路木ダム(熊本県)、与布土生活貯水池(兵庫県)、野間川生活貯水池(広島県)の5補助ダム事業について、「検証要請の対象から除外する」として、地元知事の事業継続の意向を受け入れ、ダム推進を追認してしまいました。

 大臣が昨年12月15日表明したダム事業見直し、新たに策定基準に沿って再検証とした方針からは大きく後退してしまいました。加えて、民主党が昨年の衆議院選挙において発表したマニフェスト「全てのダム事業を見直し」をもかなぐり捨て、公約を破ることになりました。

 国として、今後の河川政策の転換を図るために、補助ダムについても関係府県に事業の再検証を要請したのではありませんか。地元知事から検証を拒否され、そのまま事業を認めるのでしょうか。ダムに頼らない治水へ全てのダム事業の見直しを進めるのではなかったのですか?

 大臣は3月9日、09年度までに事業採択をして複数年契約をしたとか、本体工事に着工したという新たな区切りを提示しましたが、これは県の既成事実化を企図した駆け込みを容認するものに他なりません。

 この10年度予算配分は、事業の目的や内容の正当性の検証を放棄し、ダム事業推進に国として「お墨付き」を与え、結果として5補助ダム事業に対し、国の責任が大きく問われることになります。

 いかに、09年度を初年度とした本体工事の複数年契約が議会議決を得て成約したとしても、09年度の補助金交付は単年度であり、10年度予算配分を束縛するものではないと考えます。

 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(以下、補助金適正化法という)では、関係府県からの補助金交付申請に基づき、交付決定が通知され、初めて交付金が交付されることになっています。そして申請を受けたら事業の目的や内容の適正かどうかについて調査する(法第6条)とされており、その可否を判断することは、あくまで国の裁量権の範囲であると考えます。加えて、形式的に補助金交付決定を行うのであれば、大臣が適切に行使すべき裁量権を放棄したものと言わざるを得ません。

 ましてや、大臣は、地方からの補助金への期待について、本体工事契約の議会議決を大きな根拠とされているようですが、「期待権」とは民法上の信義則(信義誠実の原則とも呼ばれる)に基づく、契約締結上の過失の理論のことであると思われます。これは、相手方に対して契約成立に強い信頼を与えた場合には妥当するとされているものです。大臣が事業見直し・新たな基準に基づく再検証の要請をしていた状態で、それを地方があえて拒否して進めた事業について、この理論が妥当する余地はないことはあきらかです。

 そもそも、前政権下の事業認定において、事業そのものの根拠に虚偽や過大な需要予測が指摘されている点は、見過ごしてしまうおつもりなのでしょうか。知事の意向や議会議決より、指摘を検証することこそ、国の果たすべき責任ではありませんか。

 大臣自ら事業の再検証を求め、必要性に疑義あるダム事業に交付金という名の「税金」を投入するのは、国民への背信行為であります。そして、交付決定は必要性に疑義あるダムを国が認めたことになり、国には当然、その理由の説明責任があります。

 補助金適正化法第6条に基づき、事業の目的や内容の適正かどうかについて厳格に調査することこそ、マニフェスト「全てのダム事業見直し」に沿い「コンクリートから人へ」の政策推進にかなうことと考えます。

 以上から、私たちは、この3月26日発表の「5補助ダム事業への10年度予算配分」に強く抗議します。

 そして、補助金適正化法第6条の精神に則り、補助金交付申請に際し、事業の目的と内容が適正かどうかについて、関係住民に開かれた現地調査等を行い、厳重な調査を求めます。

11団体資料 「3月26日発表の5補助ダムへの2010年度予算配分に抗議する(抗議書)」
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by suigenren | 2010-03-29 00:00 | 提言・要望

「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の公開要請(水源連)

「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の公開要請について

 水源連は、同会議が非公開であることに対して、1月14日に住民団体が抗議と公開を求める2回目の要請を行いましたが、2回目も非公開でした。

 この有識者会議はダムによらない治水のあり方を追求し、従来の河川行政を根本から変えていくことを目的とするものですから、国民とともに議論を進めていく姿勢がなければ、国民の共感を得る答を得ることができません。公開はその目的を達成するための必須の条件であるにもかかわらず、公開をかたくなに拒否しています。

 有識者会議の公開を求めて全国に要望団体を募集したところ、要望団体を108団体が名乗りを上げました。これだけ多くの皆さんがこの有識者会議の公開を求めていることはとても重要なことです。

 水源連は、以下の公開要望書を前原大臣と中川座長に提出しました。

水源連資料 「「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の公開を求める要望書」

水源連資料 「「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の公開を再度求めます」

水源連資料 「全国108市民団体からの「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の公開を求める要望書」
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by suigenren | 2010-03-20 00:00 | 提言・要望

今後の治水対策のあり方に関する市民意見について(水源連)

 国土交通省は、2010年1月20日に「今後の治水対策のあり方に関する意見募集について」を発表しました。この意見募集要領では、「本年夏頃を目途に中間とりまとめを公表し、この中間とりまとめ等を踏まえて個別ダムの検証が行われる予定です。今後の検討の参考とするため、以下の意見募集要領のとおり、広く国民の皆様から御意見を募集いたします。」としています。

 この有識者会議が非公開であることに対して全国108もの団体が要請団体になって、国交省前原大臣と有識者会議中川座長に対して「公開要望」を提出している経緯から、「ダムに依存しない河川行政」を目指している全国各現場の皆さんが「実質的な参加の糸口」という意味を込めて、意見書を提出しました。

 私たちの仲間の皆さんが出された意見を共有することは、お互いの運動の広がりと発展にとって重要なことと考え、水源連事務局に報告いただいた意見書を以下のホームページ(下線部)にて掲載します。

 提出された意見書を提供いただいた皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。

有識者会議に市民が提出した「今後の治水対策のあり方に関する意見」
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by suigenren | 2010-03-06 00:00 | 提言・要望

補助ダム事業の政策転換に関する緊急提言(公共事業チェック議員の会)

2009年12月21日

国土交通大臣 前原誠司 様

公共事業チェック議員の会
 会長 参議院議員 松野信夫

補助ダム事業の政策転換に関する緊急提言

 前原国土交通大臣は、さる12月15日、各道府県知事に対して、国直轄ダムだけではなく補助ダム事業についても「できるだけダムにたよらない治水」への政策転換を求められました。前原大臣の強い決意と実行力に深甚の敬意を表します。
 当会は、補助ダム事業についての政策転換を求めるにあたり、国土交通大臣として次の措置をとられることを提言いたします。

1 来年度予算においては個別ダムの進捗状況等を考慮して、継続ダムと要検証ダムに区分するとされているが、以下に該当するダム事業は要検証ダムとすること

① 本体工事に着手していないダム事業、もしくは着手していても2010年度末までに確実に完成する見込みのないダム事業

② 地元および周辺の住民からダム反対の意思が示されているダム事業

2 土地収用法による強制収用の準備が進められているダム事業について、事業認定庁である国土交通省として次の指示を行うこと

① 土地収用法に基づく事業認定が申請されている補助ダム事業については事業認定の審査をダム見直し基準に基づく見直しが終わるまで凍結するよう、関係する地方整備局長及び北海道開発局長に指示すること(例.長崎県の石木ダム)

② 事業認定取り消し訴訟が提起されている補助ダム事業については、「ダム見直し基準に基づく見直しが終わるまで訴訟進行の凍結を求めること」を被告の国土交通大臣として裁判所に申し出るよう、関係する地方整備局長及び北海道開発局長に指示すること(例.香川県の内海ダム再開発、石川県の辰巳ダム)

以上

公共事業チェック議員の会資料 「補助ダム事業の政策転換に関する緊急提言」

国土交通省資料 「事業実施中の国土交通省所管ダム事業一覧【補助】」
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by suigenren | 2009-12-21 00:00 | 提言・要望

河川行政の徹底見直しを実現するための提言(水源連)

2009 年10 月26 日

国土交通大臣 前原誠司 様

水源開発問題全国連絡会
 共同代表 嶋津暉之
 共同代表 遠藤保男

河川行政の徹底見直しを実現するための提言

 ダム事業を所与とする河川行政を徹底的に見直し、合理的かつ民主的な河川行政に転換しようとする前原国土交通大臣の取組みに、深く敬意を表します。
 流域住民の暮らしを第一とし、流域の生態系の保全や漁業への影響を重視する河川行政は私たちの願いです。この願いに向けてスタートが切られたことに大きな期待を寄せています。
 水源開発問題全国連絡会は、不合理なダム事業の徹底見直しを求め活動する、全国の市民団体の集まりです。1993 年の発足以来、「公共事業チェック議員の会」等の超党派国会議員とも協力し、河川行政の問題点を明らかにしてきました。
 その結果、得られた知見に基づき、河川行政を見直すに当たり必要と思われる事項について、以下のとおり提言を取りまとめました。
 つきましては、国務のご参考としていただくよう要望いたします。

① 転流工事もしくは本体工事に着工している事業は、見直しが終わるまで工事を直ちに凍結すること。

② 国土交通大臣の下に専門家からなる「河川行政見直しタスクフォース」を設け、事業の是非や検討のルール等、河川行政見直しの全般について調査審議させ、大臣に勧告させること。

③ 「タスクフォース」では、客観的基準に基づく「中止勧告基準」を策定し、それに該当する事業・補助事業については、一律の中止を大臣に勧告すること。

④ 「中止勧告基準」に該当しない直轄事業については、「タスクフォース」の下に事業ごとの「部会」を事業地域に設け、情報公開・住民参加により、あらゆる角度から事業を徹底的に精査した上で、中止・縮小・続行の勧告をすること。

⑤ 「中止勧告基準」に該当しない補助事業については、「タスクフォース」で見直しルールを策定し、それに基づく事業精査を事業者に課すこと。この事業精査を受け入れない補助事業については、国の予算において計上及び執行をしないこと。

⑥ 「中止勧告基準」の策定、「部会」及び補助事業の見直しに際しては、「聖域なき情報公開」「住民参加の徹底」「見直し中の工事凍結」の三原則を基本とし、住民や事業見直しを求める専門家、市民団体等が、事業者の主張をタスクフォース外部からも徹底的に検証できるようにすること。

⑦ 「タスクフォース」及び「部会」には、社会資本整備審議会や事業評価監視委員会等の委員として従来の河川行政に協力してきた専門家を入れないこと。

⑧ 河川整備基本方針について、基本的に将来の課題とするものの、球磨川水系河川整備基本方針のように、事実上、ダム事業以外の代替手段を阻む方針については早急に見直すこと。

⑨ 各事業のあり方について、「タスクフォース」の勧告に基づき国土交通大臣が決定次第、速やかに河川整備計画及び水資源開発基本計画(フルプラン)等、関係する行政計画に反映させること。

⑩ 水需給計画について、「タスクフォース」の監視の下で、水需要予測や保有水源評価の方法、渇水年の保有水源減少率の適正算出法等、水需給計画策定のガイドラインを策定すること。

⑪ 都道府県に対し、上記ガイドラインに基づく水需給計画の見直しを求めるとともに、国土交通省はその状況について「タスクフォース」に報告すること。

⑫ 水利権のあり方について、国土交通大臣のリーダーシップで関係する府省の副大臣・大臣政務官らを含めた会議を設け、「タスクフォース」等の専門家の助言に基づき、見直しに着手すること。

⑬ 事業の費用便益計算について、「タスクフォース」の監視の下で、実際に起こりうる氾濫を再現できるよう治水経済調査マニュアルを抜本的に改正し、環境への負荷をマイナスの便益として計算するなど、計算方法を適正かつ合理的なものに改め、各事業の再計算を行うこと。

⑭ ダムに拠らない治水対策を確立するため、「タスクフォース」等の専門家の助言に基づき、正しい流下能力の計算方法や耐越水堤防の技術、その他の治水対策技術の検討を進めること。

以上

水源連資料 「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」

水源連資料 「中止を求めるダム等事業一覧表」
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by suigenren | 2009-10-26 00:00 | 提言・要望

補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言(水源連)

2009 年10 月26 日

国土交通大臣 前原誠司 様

水源開発問題全国連絡会
 共同代表 嶋津暉之
 共同代表 遠藤保男

補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言

 必要性が失われた新規ダム事業の全面見直しの明言に厚く感謝いたします。
 別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」のうち、補助ダムについては、一部の事業県が、駆け込みでダム建設に向けた既成事実作りに躍起となっています。是非とも、緊急な対応をお願いいたします。

補助ダムに関する最新情報

① 石木ダム(長崎県)
 長崎県はダム予定地に住む13世帯の所有地を強制収用すべく、土地収用法に基づく事業認定申請に先立つ事前説明会を10月23日に行いました。県は近々、九州地方整備局に対して事業認定申請を行うとしています。

② 内海ダム再開発(香川県)
 10月21日、新内海ダムの本体建設工事の入札で、飛島・田村・安井特定建設工事共同企業体(JV)が落札し、本体工事の直前まで進みました。地権者は土地収用の事業認定取り消し訴訟を提起していますが、現行法では係争中であっても工事を止めることができません。

③ 辰巳ダム(石川県)
 辰巳ダム予定地の未買収地(地権者約650人)について、土地収用法が適用され、事業認定取り消し訴訟が提起され、係争中です。更に、係争中にもかかわらず、石川県収用委員会は県の強制収用を認める裁決を出し、10月21日までに関係者に送付しました。来年4月までに県はすべての用地取得が完了することになっており、それに対して地権者は裁決の取り消しを求める行政訴訟を提起する予定です。

④ 路木ダム(熊本県)
 熊本県は来年1月に路木ダムの本体工事の入札を行うこととしています。10月上旬に行われた入札で、落札者の確定前に参加業者名と入札金額がインターネット上に公開されるミスがあり、やり直しとなった日程ですが、県が今年度中に本体工事まで進めようとしている状況です。地元住民が蒲島郁夫県知事に対して路木ダムへの支出差し止めを求める住民訴訟を提起し、10月21日に初公判が行われています。

緊急対応の提言

1 土地収用法による強制収用のための事業認定申請がされる石木ダムについては事業認定の審査をストップすると同時に平成21年度以降の補助金を凍結してください。別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④の審査を進め、同ダムの不要性が明らかになった段階で認定申請を却下してください。

2 土地収用法による強制収用に向けた手続が進み、事業認定取り消し訴訟で係争中の内海ダム再開発、辰巳ダムについては平成21年度以降の補助金を凍結し、住民による司法への訴えの利益を確保してください。その間、補助金支出官庁として、別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④でこれらのダム事業の見直しを進めてください。

3 住民訴訟中の路木ダムについては、平成21年度以降の補助金支出を凍結し、地方自治法に基づいた住民の司法への訴えの利益を確保してください。その間、補助金支出官庁として、別紙「河川行政の徹底見直しを実現するための提言」の②、④で同ダム事業の見直しを進めてください。

以上

水源連資料 「補助ダムの駆け込み建設への緊急対応の提言」
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by suigenren | 2009-10-26 00:00 | 提言・要望


国土交通省が進める「ダム見直し」について、市民が監視するためのサイトです。水源開発問題全国連絡会(水源連)が運営しています。


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