カテゴリ:路木ダム( 1 )

路木ダムに関する申し入れ書(天草・路木ダム再検証全国連絡会)

平成22年10月26日

路木ダムに関する申し入れ書

熊本県知事 蒲島郁夫 様

 天草・路木ダムの再検証を求める全国連絡会 
  代表 笠井洋子

 民主党政権は2010年9月、全国84ヶ所のダム見直しについて、国の有識者会議から示された評価方法を基に、再検証をスタートさせました。

 事業費162億円のうち、約90%の145億円を使ってしまっている県営五木ダムについては、蒲島県知事は5年ごととされている県公共事業再評価監視委員会を2年前倒しして開き、再評価にかけることを発表しました。

 しかし、90億円の事業費の60%弱しか使っておらず、建設の不必要性と害悪性が指摘されている県営路木ダムについては、なぜか、この対象としていません。

 県は、平成21年12月の前原前国交相の路木ダム事業見直しの要請に対して同年6月に県庁内プロジェクトチームにより検証済みとして、見直し要請を拒否しています。

 路木ダムが引き返せない理由として、蒲島県知事は、平成21年6月県議会において、財政上、途中で中止した場合、これまでの国からの補助金を返還しなければならないのは避けられないとしていますが、では、145億円も使った五木ダムも返金しなければならないのでしょうか?

 実は、公共事業再評価委員会で中止と決定された事業は補助金適正化法に基づき、「返金する必要は無い」ことが12年前に閣議決定されているのです。

 インターネットで県民・国民の眼に公開されている、6月議会での知事の路木ダム報告は「執行済みの31億円のうち、国費相当分15億5千万円の補助金を返納しなければならず、今後路木川で治水対策を全く行なわない場合にも、必ず返却しなければなりません」と書かれております。しかし、上記閣議決定によれば、県が事業中止として再評価委に諮問し、再評価委からも事業中止が妥当との答申が出されたら補助金返納は必要ありません。

 「路木川河川整備計画」に記載されている「約100棟の床上浸水」は過去の洪水被害の捏造そのものであり、万にひとつ右岸に水が上がることが有り得たとしても、「水は山を登りません」と国土交通省九州地方整備局の担当課長補佐2人も答えているところです。

 利水目的については、私たちが行なった、最大の受益地たる牛深地区住民に対するアンケートによっても実に、92%が現在水は足りている、と答えています。

 他方、河浦地区では、長年、水道管を繋げてもらえない不幸・不便の境遇に置かれてきた住民が少なからず居るのです。

 水道局の資料を一瞥すれば、牛深と河浦の水道はなんと15~30%もの漏水率なのですから、これを改善することが最善の代替案であることは明明白白なのです。

 今、全国的にダムに関して国交省によるダム建設へ誘導するためのデータ捏造やウソが次々と明らかになってきています。

 会計検査院は調査の結果、ダム建設の効果のうち、環境や景観、動植物、取水などを保全する効果を算出する統一基準を国土交通省が定めていなかったことを明らかにし、検査院は統一の基準を定めるよう国土交通省に改善を求める方針です。

 森林の保水力を丹念に調べた研究者の発表を元に、自民党の河野太郎議員は10月12日の衆院予算委員会で質問し、馬淵国交相は利根川治水計画の洗い直しを命じました。

 毎日新聞は24日1面トップ8段抜きでこのことを報じ、国交省近畿地方整備局の元河川部長、宮本博司氏の「同じことが全国の河川で行なわれてきた」との証言を報道しています。

 以上のように、検証済みとされている路木ダム事業は検証自体が詐欺的である故、検証済みとは言えず、その後も更に、路木ダム建設が真に再検証されなければならない社会的状況は成熟し、かつ切迫しており、蒲島知事が県民の最大幸福を望むなら尚更、避けることが出来ないものとなっています。 よって、下記の諸点の実行を求めます。11月2日までに文書回答を願います。

   記

1.熊本県は路木ダム建設を直ちに一旦凍結し、緊急に再評価委員会を招集して、県の意思を『路木ダム不要=中止』として明示して、再評価委員会に諮問し、再評価委員会に事業中止が妥当との答申を出させること。

2.熊本県は漏水対策の抜本改善などダムに拠らない利水対策を天草市が選択できるよう、県の責任において天草市の財政的負担が路木ダムによる利水対策よりも軽くなる措置を講ずること。もしくは国にその措置を求めること。

3.上記2項目に関わる内容に関して、県は先ず公開の説明会(討論会)を実施すること。その日時、会場、司会者、説明者、質問と論議の方法などにつき、具体化するための事前協議を申し入れ者(要請者)と行なうこと。


路木ダムの再検証を求める全国連絡会構成団体

 路木ダムを考える河浦住民の会(若杉代表・松本事務局長)
 羊角湾を守る漁民の会(木浦代表)
 天草の海を考える会(植村代表)
 子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会(中島代表・土森事務局長)
 脊梁の原生林を守る連絡協議会(中村益行会長)
 清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域群市民の会(緒方・岐部共同代表、木本事務局長)
 球磨川大水害体験者の会(堀尾代表・重松事務局長)
 美しい球磨川を守る市民の会(出水晃代表)
 やつしろ川漁師組合(毛利正二組合長)
 やまんたろ・かわんたろの会(右田いくみ代表)
 荒瀬ダムの撤去を願う会(浜田律子代表)
 八代の環境を守る会(星野一徳代表)
 荒瀬ダム撤去を求める会(本田進代表)
 (球磨川・川辺川)漁民有志の会(吉村勝徳会長)
 川辺川を守る福岡の会(松原学代表)
 環境共育を考える会(松原学代表)
 球磨川からすべてのダムを無くして鮎の大群を呼び戻す会(原豊典共同代表)
 九州住民ネットワーク (原豊典事務局長)
 川辺川・東京の会(渡辺誠代表)
 水源開発問題全国連絡会(嶋津・遠藤共同代表)
                    
以上20団体
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by suigenren | 2010-10-26 00:00 | 路木ダム


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