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最上小国川ダムは「ダム案が最良」という結論ありき(水源連)

山形県営「最上小国川ダム」の検証作業は、やはり「ダム案が最良」という結論になりつつあります。そもそも事業を推進してきた事業者の自己検証では、限界があるのだと改めて思わざるを得ません。また、コストも残事業費を基本にすれば、現行のダム事業が安くなるのは当たり前で、明らかに問題のある比較方法です。

以下、報道記事を一部引用します。全文は新聞社のホームページでご覧ください。

・・・・・・・・・・・・引用開始

再検証の結果「ダム案が最良」 最上小国川の治水対策で県

山形新聞 2010年12月01日

国土交通省からの要請に基づき、最上小国川の治水対策を再検証していた県は1日、「ダム案を最良な治水対策と評価する」との対応方針の素案を公表した。穴あきダムを含む4つの治水対策案について比較検討した結果、赤倉地区の安全を確保するまでの期間や、コストなどの面から総合的にダム案を評価するとした。

対応方針は、検証作業を踏まえ、ダム事業に関し継続か中止かの姿勢を国に報告するため作成する。パブリックコメント(意見公募)、住民説明会、県公共事業評価監視委員会の審議などを経て、吉村美栄子知事が正式に決定する。県は「年度内には決定し、できるだけ早く国に報告したい」としている。

複数の治水対策案を立案、評価するよう求めた国の要請に基づき、県は(1)穴あきダムの現行案(2)遊水地(3)赤倉地区上流で洪水の一部を分水する放水路(4)築堤や河道掘削などの河道改修-の4案を立案。この上で4案を安全度やコスト、実現性、持続性など7項目の評価軸から評価した。

赤倉地区の安全が確保されるまでの期間はダムが約5年と最短。遊水地約76年、河道改修約74年、放水路約63年とした。コストはダムが約110億円(執行分を除いた残事業費)で最も安く、遊水地約151億円、河道改修148億円、放水路146億円と算出した。

技術上の観点からの実現見通しでは、赤倉地区の河道改修が必要な遊水地と河道改修については「温泉への影響がない設計・施工は技術的に困難」と指摘。放水路案では「分水工などの施設が赤倉温泉街に近接していることから施工に伴う温泉への影響を把握する必要がある」とした。

一方、ダム建設に反対の姿勢を示している小国川漁協の沼沢勝善組合長は「ダム事業に関する政府の動きをみて、期待を膨らませたり、落胆したりと感情的に揺さぶられてきた。ダムによらない治水対策を願うスタンスは変わらない。温泉に影響を与えない河道改修は可能だし、その方が赤倉温泉街の活性化につながると思う」と話した。

(中略)

県は1日から31日まで意見を募る。資料は県庁の行政情報センターなどで閲覧できるほか、県のホームページで入手できる。意見は郵送、ファクス、電子メールで県に提出する。問い合わせは県河川課023(630)2686。

・・・・・・・・・・・・引用終了
by suigenren | 2010-12-01 00:00 | 最上小国川ダム


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